≪日立館≫
夢の世界へ
シミュレート・トラベル
初期検討案より・・・
日立製作所では,コンピュータを
核として開発した最新のシミュレータ
電子技術やレーザー光線を利用して,
“日立シミュレート・トラベル〃 と
名づける楽しい科学の旅を計画中。
現在の構想によると,具体的に
どんな世界を旅するかは未定であるが,
「よリ深い相互の理解を」を中心に,
「よリみのリ多い自然の利用を」にまで
わたる内客を展開するはずで,
およそ展示ストーリーは
つぎのようになる。
入場者は,おそらく会場でいちばん
大きく長いエスカレーターに乗って,
地上4階の「日立館」屋上に導かれる。
そこには,プラスチックの球形ドームが
設置され,その中には未来の乗リ物,
水陸両用ロケット「シミュレート号」が
内蔵されている。
スチュワーデスの案内で内部の
操縦席に着いた入場者が,そこで,
老人でも子どもでも・安全に手軽に
操作できるシミュレータ
電子装置をあやつる。
すると「シミュレート号」は,鮮やかな
オレンジ色の煙を噴射しながら姿を消し,
入場者は,操縦梓,計器,スピーカー,
押ボタン等を思い思いに運転しながら,
未知の世界,珍しい世界 楽しい世界を
旅行することができる。
この旅行が終わると,こんどはレーザー
光線を利用した大カラーテレビ・ホールで,
夢幻の境をたんのうすることができる。
すなわち日立製作所では,
すべての入場者が最新の料学技術・
を自らの手によって楽しむことが
できることを,「人類の進歩と
調和」の調和としてとらえ,科学の
進渉に対する理解を深めようと
いうわけである。
以上は万国博会報(1967/6)の
引用だか゛完成したものにたいして
内容面ではかなり
煮詰められていたことがわかる。
では 世界一のエスカレーターに
乗って 円盤に乗船することに
いたしましょう。
日立館最初期デザイン
後の円盤の面影は全くないが
大型エスカレーターにその
片鱗を臨むことができる。
一番多く出てくる模型の写真
ロゴの位置が違うモデル
内部が見えるモデルも作られた。